妊活のための退職、伝え方の例文集。角が立たない理由と円満な辞め方

公開日:2026/02/04 

更新日:2026/02/04

妊活のための退職、伝え方の例文集。角が立たない理由と円満な辞め方について解説します。

妊活や不妊治療に専念するために退職を決意した際、多くの方が会社への伝え方に頭を悩ませます。
デリケートな理由だからこそ、上司や同僚にどう説明すれば円満に退職できるのか、具体的な言い回しを知りたいと考えるのは自然なことです。

この記事では、妊活のための退職を円滑に進めるための伝え方を例文とともに解説し、円満退職に向けたステップや退職後の不安解消法まで、必要な情報を網羅的に紹介します。

目次

多くの人が悩んでる!妊活と仕事の両立のリアル

近年、結婚や就職のタイミングが多様化し、多くの女性がキャリアを築きながら妊活に取り組むようになりました。
しかし、不妊治療は通院頻度が高く、急な受診が必要になることも少なくありません。

仕事との両立は心身ともに大きなストレスとなり、結果的に退職を選択するケースも多いのが現状です。
特に、時間的な制約や精神的な負担が大きい不妊治療と仕事のスケジュール調整は難しく、職場に気兼ねなく休める環境がなければ、両立は一層困難になります。

【例文あり】妊活が理由で退職する際の伝え方3パターン

妊活を理由に退職する場合、その伝え方にはいくつかのパターンが考えられます。
正直に話す方法もあれば、プライベートな事情を伏せておく選択肢もあります。
どの方法が最適かは、職場の雰囲気や上司との関係性によって異なります。

ここでは、それぞれの状況に応じた3つの伝え方と、そのまま使える具体的な例文を紹介します。
自分に合った伝え方を見つけ、円満な退職を目指すための理由を準備しましょう。

パターン1:正直に「妊活に専念したい」と伝える場合の例文

上司との信頼関係が築けており、プライベートな相談もしやすい職場であれば、正直に「妊活に専念したい」と伝えるのが最も誠実な方法です。
理由を明確にすることで、会社側も状況を理解しやすく、引き止めにあう可能性も低くなります。

「実は、以前から妊活に取り組んでいるのですが、本格的に治療に専念したく、退職を決意いたしました。
治療はいつ終わるか分からない状況のため、中途半端な形でご迷惑をおかけするわけにはいかないと考えました。
勝手な申し出で大変恐縮ですが、退職を認めていただけますでしょうか」といった形で、会社の状況を配慮しつつ、退職の意思が固いことを伝えるのが効果的です。

パターン2:プライベートを話したくない方向け「体調不良」を理由にする例文

妊活について詳しく話すことに抵抗がある場合、「体調不良」を理由にすることも一つの方法です。
ただし、この理由は具体的な症状を聞かれる可能性があるため、ある程度の準備が必要です。
診断書の提出を求められるケースは稀ですが、もし求められた場合は嘘をつくことのリスクも考慮しなければなりません。

「以前から体調が優れない日が多く、一度仕事を離れて療養に専念したいため、退職させていただきたく存じます。
しばらくは治療に集中する必要があり、復帰の目処が立たないため、ご迷惑をおかけする前に退職したいと考えております」のように、業務への影響を懸念していることを伝えれば、会社側も納得しやすいでしょう。

パターン3:当たり障りなく「一身上の都合」で通す場合の例文

退職理由を具体的に話したくない場合や、職場の人間関係を考慮して当たり障りなく済ませたい場合は、「一身上の都合」という表現を使うのが一般的です。
これは法的に認められた退職理由であり、会社側が執拗に詳細を尋ねることはできません。
ただし、具体的な理由がないため、強い引き止めにあう可能性も考えられます。
「一身上の都合により、〇月末で退職させていただきたく存じます。これまで大変お世話になりました。最終出社日まで、業務の引き継ぎは責任をもって行います」と簡潔に伝え、引き継ぎをしっかり行う姿勢を示すことで、円満な退職につながりやすくなります。

強い意志を持って伝えることが大切です。

退職理由を正直に伝える?それとも濁す?判断する3つのポイント

妊活による退職を伝える際、正直に話すか、理由を濁すかは大きな悩みどころです。
どちらの選択が正しいというわけではなく、自身の状況に合わせて判断することが重要になります。

ここでは、上司との信頼関係、会社の雰囲気、そして引き止めへの対処能力という3つの観点から、どのように判断すれば良いかを解説します。
これらのポイントを参考に、自分にとって最適な伝え方を検討し、スムーズな退職を目指しましょう。

ポイント1:上司や同僚との信頼関係は築けているか

直属の上司や同僚との間に良好な信頼関係が築けている場合、正直に妊活の事実を打ち明けることで、理解や協力を得やすくなります。
日頃からコミュニケーションが取れていれば、デリケートな問題であっても親身に相談に乗ってくれる可能性が高いです。
応援してくれる雰囲気があれば、退職までの期間も精神的に楽に過ごせるでしょう。

逆に、関係性が希薄であったり、プライベートな話をしにくい相手であったりする場合は、詳細を話すことでかえって気まずくなったり、噂話の種になったりするリスクも考慮する必要があります。

ポイント2:会社の雰囲気はプライベートな相談をしやすいか

会社の文化や雰囲気も重要な判断材料です。
産休や育休の取得実績が豊富で、社員のプライベートな事情に理解がある会社であれば、妊活を理由にしても受け入れられやすい傾向があります。

逆に、仕事優先の風潮が強い、あるいはデリケートな話題を避けるような雰囲気の職場では、理由を濁した方が無難かもしれません。
過去に同様の理由で退職した人がいるか、上司が部下の個人的な事情にどう対応してきたかなどを思い出し、会社の体質を見極めることが大切です。

ポイント3:強い引き止めにあった場合にきっぱり断れるか

退職理由を正直に伝えた場合、「働きながらでも治療は可能ではないか」「時短勤務や部署異動ではだめか」といった代替案を提示され、強く引き止められる可能性があります。
会社からの配慮はありがたい一方で、退職の意思が固い場合には、これらの提案をきっぱりと断る覚悟が必要です。

もし、押しに弱い性格で、引き止められると断りにくいと感じるなら、あえて「一身上の都合」や「体調不良」といった、相手が踏み込みにくい理由を伝える方が、スムーズに手続きを進められるかもしれません。

円満退職を実現する!上司に納得してもらうための5ステップ

妊活を理由に退職する際は、ただ辞意を伝えるだけでなく、社会人としてのマナーを守り、円満な退職を目指すことが大切です。
適切な手順を踏むことで、会社側の納得感も高まり、気持ちよく次のステップに進むことができます。

ここでは、退職の意思を伝えてから最終出社日を迎えるまでの一連の流れを5つのステップに分けて具体的に解説します。
一つひとつのステップを丁寧に進め、良好な関係を保ったまま退職しましょう。

STEP1:退職希望日の1~3ヶ月前までに直属の上司へ口頭で伝える

退職の意思を伝える最初のステップは、直属の上司に口頭でアポイントを取ることです。
切り出すタイミングは、就業規則で定められた期間を確認した上で、退職希望日の1~3ヶ月前が一般的です。
まずは「ご相談したいことがあるのですが、少しお時間をいただけますでしょうか」と声をかけ、会議室など他の人に聞かれない場所で話す機会を設けます。

メールやチャットでの報告は避け、必ず対面で直接伝えるのがマナーです。
突然の話に上司が驚かないよう、落ち着いた態度で誠実に伝えることを心がけましょう。

STEP2:会社の規定に沿って退職届を正式に提出する

上司との話し合いで退職の合意が得られたら、会社の規定に従って正式な退職届を提出します。
就業規則で定められたフォーマットや提出先、提出期限を必ず確認しましょう。

特に指定がない場合は、白無地の便箋に縦書きで「退職届」と記載し、退職理由、退職日、提出日、所属部署、氏名を記入して捺印します。
自己都合退職の場合、理由は「一身上の都合」と記載するのが通例です。
退職届は、退職の意思を法的に証明する重要な書類となるため、不備のないように丁寧に作成し、指定された部署へ提出します。

STEP3:後任者への引き継ぎは責任をもって丁寧に行う

円満退職のためには、後任者への引き継ぎを責任をもって行うことが不可欠です。
自分が担当していた業務内容、進捗状況、関係者の連絡先、注意点などをまとめた引き継ぎ資料を作成しましょう。
口頭での説明と合わせて、後任者が一人でもスムーズに業務を進められるよう、できる限り丁寧な情報共有を心がけます。

退職日までのスケジュールを立て、計画的に引き継ぎを進めることで、会社への迷惑を最小限に抑えることができます。
最後まで責任ある姿勢を示すことが、良好な関係を維持する鍵となります。

STEP4:社内外の関係者へ感謝を込めて挨拶回りをする

退職日が近づいてきたら、お世話になった社内外の関係者へ挨拶回りを行います。
社内の同僚や他部署の方々には、最終出社日の数日前に直接挨拶に伺うか、朝礼などで挨拶の機会を設けてもらうのが良いでしょう。
直接会えない方にはメールで挨拶を送ります。

取引先など社外の関係者へは、後任者とともに訪問し、退職の挨拶と後任者の紹介を済ませておくとスムーズです。
これまでの感謝の気持ちを伝え、今後の関係性にも配慮した丁寧な挨拶を心がけることが、社会人としてのマナーです。

STEP5:最終出社日に必要な書類の受け取りと備品の返却を済ませる

最終出社日には、会社から受け取るべき書類と、返却すべき備品の確認を漏れなく行います。
受け取る書類には、雇用保険被保険者証、年金手帳、離職票、源泉徴収票などがあります。
離職票や源泉徴収票は後日郵送される場合もあるため、受け取り時期を確認しておきましょう。

一方、返却するものは、健康保険被保険者証、社員証、名刺、制服、会社から貸与されたパソコンや携帯電話などです。
デスク周りの私物を整理し、お世話になった方々への最後の挨拶を済ませて、気持ちよく退社しましょう。

妊活退職のよくある不安を解消しよう

妊活を理由に退職を決意したものの、「人手不足なのに申し訳ない」という罪悪感や、しつこい引き止めへの対処、退職後の経済的な不安など、さまざまな悩みを抱える方は少なくありません。

こうした不安は、退職に向けての一歩をためらわせる原因にもなります。

ここでは、妊活退職に際して多くの方が抱える典型的な不安を取り上げ、その解消法を具体的に解説します。

心の負担を軽くし、前向きな気持ちで新たな生活をスタートさせましょう。

「人手不足なのに申し訳ない」という罪悪感は手放してOK

退職を申し出る際、「人手不足の状況で辞めるのは申し訳ない」という罪悪感を抱く人は多いですが、その必要はありません。
社員の退職は、どのような会社でも起こり得る事態であり、人員配置や業務の調整は会社の経営課題です。

労働者には退職する権利があり、一個人が会社の経営責任まで負う必要はないのです。
大切なのは、法律や就業規則に定められた手続きを守り、後任者への引き継ぎを誠実に行うこと。
自分の人生の選択を優先することに、過度な罪悪感を抱くのではなく、感謝の気持ちを伝えつつ、最後まで責任を果たす姿勢を示せば十分です。

しつこい引き止めにあったときの具体的な断り方

退職の意思を伝えた際に、上司から強い引き止めにあうケースは珍しくありません。

その際は、まず感謝の気持ちを伝えた上で、退職の意思が固いことを改めて明確に伝えることが重要です。

「ご配慮いただき、ありがとうございます。しかし、自分の将来を考え、熟慮の末に決断したことですので、退職の意思は変わりません」とはっきりと述べましょう。

「治療に専念したい」という理由を伝えている場合は、「中途半端な状態で仕事にご迷惑をおかけすることはできない」という点を強調すると、相手も納得しやすくなります。

感情的にならず、冷静かつ毅然とした態度で臨むことが大切です。

妊活退職でも失業保険はもらえる?「特定理由離職者」とは

妊活や不妊治療による退職は、自己都合退職として扱われるのが一般的です。
しかし、体調不良が理由で医師の診断書があり、就業が困難であると判断された場合など、状況によっては「正当な理由のある自己都合退職」として「特定理由離職者」に認定される可能性があります。

特定理由離職者になると、失業保険の給付制限期間(通常2ヶ月)が免除され、国民健康保険料の軽減措置を受けられるなどのメリットがあります。
認定されるかどうかはハローワークの判断によりますので、まずは自身の状況を相談してみることをお勧めします。

妊活での退職に関するよくある質問

妊活を理由に退職を考える際には、伝え方以外にもさまざまな疑問や不安が生じるものです。
例えば、「退職することが甘えだと思われないか」「雇用形態によって伝え方は違うのか」といった心配事が挙げられます。

ここでは、妊活での退職に関して多くの方が抱く疑問点について、Q&A形式で簡潔に解説します。
これらの回答を通じて、残りの不安を解消し、自信を持って退職への準備を進めましょう。

Q1.妊活を理由に退職するのは「甘え」だと思われないか心配です

妊活を理由に退職することは、決して「甘え」ではありません。
仕事と治療の両立が心身に大きな負担となることは事実であり、自分の人生や健康を優先するための重要な決断です。

他人の評価を気にする必要はなく、自身のライフプランに基づいた前向きな選択であると捉えましょう。

Q2.パートやアルバイトの場合でも、退職の伝え方は同じですか?

アルバイトであっても、基本的なマナーは正社員と同様に重要です。

退職の意思を伝える際は、まず直属の上司や責任者に相談しましょう。民法では、期間の定めのない雇用契約の場合、退職の意思表示から2週間で退職が可能とされています。しかし、円満な退職を目指すのであれば、就業規則に定められた期間(例として1ヶ月前など)を尊重し、余裕をもって伝えることが望ましいでしょう。

就業規則がある場合はそれに従い、引き継ぎが必要な業務があれば責任をもって行いましょう。感謝の気持ちを伝え、円満な退職を心がけることが大切です。

Q3.退職ではなく、休職制度を利用することは可能ですか?

会社の就業規則に休職制度があれば利用できる可能性があります。
「不妊治療休職制度」を導入している企業もありますが、ない場合は病気休職の扱いになるかなどを確認する必要があります。

まずは人事部や上司に、休職制度の有無や利用条件について相談してみることをお勧めします。

まとめ

妊活を理由に退職する際の伝え方は、上司との関係性や会社の雰囲気を考慮して判断することが重要です。
正直に伝える、体調不良を理由にする、一身上の都合で通すなど、複数の選択肢があります。

どの方法を選ぶにしても、社会人としてのマナーを守り、余裕を持ったスケジュールで退職の意思を伝え、引き継ぎを責任をもって行うことが円満退職の鍵となります。
退職に伴う罪悪感や不安は誰しもが感じるものですが、自身の人生のための前向きな決断と捉え、適切な手順を踏んでいきましょう。

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この記事の監修者

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藤鬼 千子

住吉鍼灸院総院長

東洋鍼灸専門学校卒業後、2011年4月に住吉鍼灸院に入社し、9年間住吉鍼灸院院長として従事。
現在は総院長として妊娠を望むすべてのご夫婦に貢献している。

《資格》

はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、不妊カウンセラー

《経歴》

東洋鍼灸専門学校 卒業
住吉鍼灸院 院長就任
住吉鍼灸院 総院長就任

《所属》

日本不妊カウンセリング学会会員

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