チョコレート嚢胞って鍼効くの?3

    公開日:2020/05/20 

    更新日:2020/05/19

    こんにちは。
    住吉鍼灸院です。
    
    
    前回は西洋医学的な治療方法をお伝えしました。
    今回は東洋医学的な治療方法をお伝えします!
    
    
    東洋医学では【望・聞・問・切】といわれる四診法で身体の状態を見ていきます。
    望:見た目(形態)、色、艶を主に見ます。
    聞:声の状態を見ます。においもここに入ります。
    問:いわゆる問診です。本人や家族から直接聞きます。
    切:いわゆる触診です。望聞問を基に患者さんに触れて見ていきます。
      脈診なども行います。
    
    望聞問切を通して患者さんの身体がどういう状態なのか、
    五臓六腑のどこのバランスが
    悪くなっているのかを判断していきます。
    
    
    女性疾患は肝、脾、腎のバランスが悪くなりがちなので、この3つをベースに
    見ていきます。
    
    そうはいっても肝、脾、腎ってそもそも何…?という感じですよね。
    
    なので、肝、脾、腎について説明していきます!
    
    肝の作用:疏泄…気を流します
           蔵血…血を溜めます
    これらがうまく出来ていないと、うつ状態、イライラしやすい、目の充血、
    目のかすみ、のぼせ、喉のところが詰まる感じなどの症状が現れます。
    
    
    脾の作用:運化…食べたものを運びます(消化)
         統血…血が外に漏れ出ることを防ぎます(気の固摂作用)
    これらがうまく出来ていないと、食欲不振、お腹が張る、下痢、
    むくみ、身体が重だるいなどの症状が現れます。
    
    
    腎の作用:蔵精…精を貯蔵し、生命活動や生殖機能に関与します
         主水…水液代謝を調節します
         納気…呼吸のバランスを保ちます
    これらがうまく出来ていないと、耳鳴り、難聴、膝や腰の痛み、
    むくみ、不妊、尿閉、遺尿などの症状が現れます。
    
    思い当たるものありましたか?
    
    
    よく【冷えは万病のもと】と言われますが、慢性的な冷えが原因で【瘀血】が生じます。
    瘀血は血の流れが滞っていることいい、生理痛をひどくさせる原因でもあります。
    このほか、血とともに身体をめぐっている気の不足や滞り、(気滞・気虚)、
    あるいは血の不足(血虚)や水の滞り(痰湿)から、瘀血に発展する場合もあります。
    
    気滞や気虚が生じると、月経前に胸が張ったり、イライラしやすかったり、
    疲れやすくなります。この症状はストレスも大きく関係します。
    
    女性は月経があるので血虚になりやすいといわれています。
    血には、ホルモンの働きの一部も含まれているため、血虚を放っておくと
    子宮内膜が薄くなって経血量が減ったり、生理の期間が短くなるなどの問題が
    起こりやすくなります。
    それが不妊に発展する原因にもなります。
    
    人間は60%が水分で出来ているといわれますが、水が滞ると痰湿という有害物質へと
    変化します。
    偏った食事により消化吸収がうまくいかずに起こります。
    
    
    これらを鍼灸で治していくのですが、施術方法としては気・血・水の滞り、
    そして冷えを改善していきます。
    
    当院では、鍼のほかにお灸や遠赤外線を使って身体を温め、循環を良くしていきます。
    循環を良くすることで、チョコレート嚢胞が小さくなったとの報告もありました。
    
    
    次回は自宅で出来るセルフケアをお伝えします。
    最後までお読みいただきありがとうございます。

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    この記事の監修者

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    藤鬼 千子

    住吉鍼灸院総院長

    東洋鍼灸専門学校卒業後、2011年4月に住吉鍼灸院に入社し、9年間住吉鍼灸院院長として従事。
    現在は総院長として妊娠を望むすべてのご夫婦に貢献している。

    《資格》

    はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、不妊カウンセラー

    《経歴》

    東洋鍼灸専門学校 卒業
    住吉鍼灸院 院長就任
    住吉鍼灸院 総院長就任

    《所属》

    日本不妊カウンセリング学会会員

    《SNS》

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